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心因性失声症

「突然声が出なくなってしまった」
「喉に異常はないのに、ささやき声しか出ない」
こうした症状が続いているとき、心因性失声症(しんいんせいしっせいしょう)の可能性があります。

心因性失声症は、心のストレスや心理的な要因が原因で、声が出にくくなる状態のことです。
医学的には「機能性発声障害」「転換性障害の一種」などと呼ばれることもあります。

喉や声帯に器質的(=構造的)な異常がないにもかかわらず、声が出せなくなってしまうため、周囲には理解されにくく、ご本人もつらい思いをされていることが多いです

当院では、精神科専門医が担当医制で診療を行い、心因性の症状に対しても丁寧にアプローチします。
JR保土ケ谷駅西口から徒歩30秒。女性医師による診察や漢方薬のご提案も可能です。

心因性失声症の症状について

心因性失声症の主な症状は以下のようなものです。

  • 突然声が出なくなる(音がまったく出ない)

  • かすれ声・ささやき声しか出ない

  • 会話中だけ声が出なくなる

  • 感情が高ぶると声が出にくくなる

  • 朝は出るけど、日中や人前では出にくくなる

  • 長期間声が出にくいが、喉の検査では異常なし

声帯に問題がないのに声が出ない、という状態が特徴的です。
また、「職場では声が出ないが、自宅では出る」など、状況によって変化するケースもあります。

この症状は、ご本人が「わざと声を出していない」わけではありません。
脳や心の働きが原因で、無意識のうちに声を出すことが困難になっている状態です。

心因性失声症の原因について

心因性失声症は、さまざまな心理的な要因やストレスによって起こるとされています。

主な要因

  • 強いストレスやプレッシャー
     大切なプレゼンや試験、発表会などを前に突然声が出なくなることがあります。

  • 対人関係のトラブル
     家庭内や職場・学校での人間関係の悩み、いじめやハラスメントなど。

  • 心の抑圧・感情表現の困難さ
     本当の気持ちを言葉にできず、心の中で抑え込んでしまっている場合。

  • トラウマ体験や過去のショックな出来事
     声を出すことに関連した過去のつらい体験など。

  • 無意識の自己防衛
     「声を出せないことで状況から逃れたい」という心の働きが背景にあることもあります。

このような心の状態が、身体の症状として現れることを「心身症」や「転換症状」と呼びます
決して「演技」や「さぼり」ではなく、身体が心のSOSを表している状態です。

心因性失声症の治療法について

心因性失声症は、適切な治療とサポートにより回復が期待できる症状です。
以下のような治療を組み合わせて行っていきます。

1. 精神療法(カウンセリング的な支援)

  • 自分でも気づいていなかったストレスや感情に気づけるようにサポートします

  • 安心できる対話の中で、自分を取り戻すお手伝いをします

  • 必要に応じて、心の病気(不安障害や抑うつ状態など)の診断も行います

2. 薬物療法(必要に応じて)

  • 不安が強い方には、抗不安薬や抗うつ薬を用いることがあります

  • 体質や症状に応じて漢方薬の処方も対応可能です

  • 睡眠や食欲に問題がある場合にはそれらを整えるお薬も検討します

3. 環境調整と支援

  • 学校や職場への配慮が必要な場合は、主治医意見書の発行なども可能です

  • ご家族や周囲の方への説明も、必要に応じて行います

当院では、「声が出ない」ことだけにとらわれず、その背景にある心の状態を丁寧に見つめる治療を行っています。

よくある質問

Q1. 喉に異常がないのに本当に病気なのですか?

はい。心因性失声症は心の不調が体に現れる「こころの病気」の一つです。
本人の意思とは無関係に症状が起こっており、医療での対応が必要です。

Q2. 声はまた出るようになりますか?

多くの方が適切な治療で声を取り戻すことができています
焦らず、安心できる環境の中で少しずつ回復を目指していきましょう。

Q3. 声が出ないとき、どう対応すればいいですか?

無理に話させようとしたり、「頑張って」などと励ますことは避けた方がよいです。
筆談などでコミュニケーションをとりながら、本人の不安を和らげることが大切です。

Q4. 女性医師に診てもらえますか?

はい、当院では女性医師による診療にも対応しています
デリケートなお悩みも、安心してご相談いただけます。

Q5. 家族だけで相談に行っても大丈夫ですか?

もちろんです。ご本人が受診をためらっている場合は、ご家族のみのご相談からでも可能です。
症状の見立てや対応の仕方などを一緒に考えていきます。

院長より

心因性失声症の患者さんは、ご自身でも「なぜ声が出ないのか分からない」と混乱していることが多いです。
声を出そうとすると、むしろ苦しくなってしまうこともあります。

声が出ないのは、心が助けを求めているサインかもしれません。
当院では、患者さんのお話に耳を傾け、「声」だけでなく「こころ」全体に寄り添う診療を行っています。
少しでも不安を感じている方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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