復職準備性の確認
「会社にはそろそろ戻ってきてほしいと言われたけど、自分ではまだ自信がない…」
「生活は整ってきたけど、仕事となると不安がある…」
このように、復職のタイミングに迷う方は非常に多くいらっしゃいます。
家庭での生活ができるようになると「仕事もできるかもしれない」と思ってしまう方も少なくありません。しかし、十分な準備が整わないまま復職すると、職場の受け入れ状況によっては再発し、再休職につながることがあります。
仕事には、家庭生活とは異なる高度な対処力や集中力が求められます。
そのため、復職に向けては、産業医や会社と連携しながら、復職準備性を高めるプロセスがとても重要です。
復職準備性とは?
「復職準備性」とは、単に症状が落ち着いているかだけでなく、
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日常生活が安定しているか
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生活リズムが整っているか
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仕事に対する気持ちや不安が整理できているか
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再発リスクがコントロールできているか
- 復職後想定される仕事への対処力が回復しているか
など、復職して“無理なく働き続けられる状態”が整っているかを判断する指標です。
焦って復職してしまうと、再発や再休職のリスクが高まってしまいます。
だからこそ、「今が戻るタイミングか?」を医師と一緒に丁寧に見極めることが大切なのです。
当院で行う復職準備性の確認
1. 医師による総合的な診察
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こころとからだの安定度
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睡眠や食事など生活習慣の安定度
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通勤訓練ができているか
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日中の過ごし方、集中力や体力の状態
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業務類似作業が疲労なく行えているか
- 企業の設定する復職ラインに体力、知力ともに到達しているか
これらを、精神科専門医が丁寧に問診・確認していきます。
2.復職ゴールの確認
体調が7-8割に回復してきたら、会社と連絡を取り、どのような受け入れ態勢となっているか確認をしていただきます。
そのゴールにむけて復職準備性を高めていきます。詳細は復職ゴールの記事をご確認ください
3. 必要性に応じた簡易ツールの活用
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復職可能性を評価するチェックリスト
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生活リズムの記録
- 振り返りシート
こういったツールも、状況に応じて取り入れていきます。
4. 再発予防を重視
「もう戻りたい気持ちはあるけど、医師から見てどうか?」
当院では、“本人の気持ち”と“医学的な状態”の両方を重視して、復職のタイミングを慎重に検討します。
よくある質問
Q1. どのくらい準備ができていれば復職できますか?
A1. 一般的には、休職の原因となった症状が消失していること、睡眠がしっかりとれること、日中の活動が安定し、仕事に必要な集中力や体力が回復していることが目安です。
また、発症の原因をご本人とともに分析したうえで再発リスクが低いと医師が判断できることも重要です。
Q2. どんな基準で復職OKか判断されるのですか?
A2. 診察を通じて、以下のようなポイントを総合的に見て判断します。
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症状の改善度
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生活リズムや通院状況と、復職訓練の実施状況
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ストレスへの対処力
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職場の受け入れ状況にあわせた体調回復が行えているか。
- 再発防止策を十分に検討し、自身で理解できているか
Q3. 職場に出す診断書は書いてもらえますか?
A3. はい。復職可否に関する診断書や意見書を作成いたします。
内容はご本人とよく相談の上で調整します。
Q4. 準備が整っていないときはどうなりますか?
A4. すぐに無理をさせることはありません。
必要であれば、復職リハビリ(リワーク)を継続して、段階的な復帰を目指します。
院長より
「もう復職できるのか」「戻って本当にやっていけるのか」
そうした不安を抱えている方にとって、“準備ができているかどうか”を誰かと一緒に確かめることは、とても大切なステップです。
私たちは、復職という節目を安心して迎えられるように、心と体の両面から支援しています。
どうぞ一人で抱えず、お気軽にご相談ください。
