パニック障害
パニック障害とは、ある日突然、理由もなく強い不安や恐怖に襲われ、動悸・息切れ・めまいなどの発作(パニック発作)が繰り返し起こる病気です。発作は数分で治まることが多いのですが、本人にとっては「このまま死んでしまうのでは」と感じるほどの強烈な症状が出ることもあります。
また、「またあの発作が起きたらどうしよう」という不安(予期不安)や、「あの場所は怖いから行けない」と行動範囲が狭まってしまう(広場恐怖)ことも特徴的です。
当院では、精神科専門医が長年の経験を活かして、パニック障害に対するきめ細やかな診療を行っています。女性医師による対応や、漢方薬を用いた治療も可能です。
JR保土ケ谷駅西口から徒歩30秒と通いやすい立地ですので、お気軽にご相談ください。
パニック障害の症状について
パニック障害は、以下の3つの症状が組み合わさって現れることが多くあります。
1. パニック発作
突然、以下のような症状に襲われることがあります。
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激しい動悸
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息が詰まるような感覚
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めまい、ふらつき
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発汗、手足の震え
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胃の不快感、吐き気
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このまま死ぬのではという恐怖感
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自分が自分でなくなる感覚(離人感)
2. 予期不安
「また発作が起こったらどうしよう」と四六時中不安にとらわれ、日常生活が制限されてしまいます。
3. 広場恐怖(外出困難)
「発作が起こっても助けを求められないかもしれない場所」や「逃げられない場所」への恐怖から、電車やエレベーター、混雑したスーパーなどを避けるようになります。
パニック障害の原因について
はっきりとした「ひとつの原因」があるわけではなく、さまざまな要素が複雑に絡み合っています。
主な要因
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ストレスや過労・・仕事、家庭、人間関係などの慢性的なストレス
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性格傾向・・否定的に考えやすく、不安に敏感な方
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脳の働きの変化・・不安を感じる神経伝達物質(セロトニンなど)のバランスの乱れ
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遺伝的素因・・家族に似た症状のある方がいる場合も
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ホルモンバランスの変化・・更年期や出産後に発症することもあります
- たばこ
病気の仕組み
パニック障害では、体の中の「危険を察知する仕組み」が過敏になっていると考えられています。
特に、血液中の二酸化炭素(CO₂)の変化を感知する働きが敏感になっている可能性があるといわれています。
本来であれば問題にならない、じっとしている時のわずかな二酸化炭素の上昇を、
脳が
「窒息するかもしれない」「命に危険がある状態だ」
と誤って判断してしまうことがあります。
その結果、
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呼吸が急に速くなる
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心拍数が増える
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血圧が上がる
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ストレスホルモンの一つであるコルチゾールが増える
といった、**強い身体反応(パニック発作)**が起こります。
このような発作が予想しない場面で起こると、
「また発作が起きるのではないか」という不安が強くなり、
逃げられない場所や助けを求めにくい場所を避けるようになることがあります。
これが症状を長引かせる一因になります。
また、**カフェイン(コーヒー、エナジードリンクなど)**は、
心拍数や神経の興奮を高めるため、パニック発作を起こしやすくすることが分かっています。
パニック障害の治療法について
当院では、患者さま一人ひとりの症状や生活スタイルに合わせて、無理なく続けられる治療を一緒に考えていきます。
薬物療法
- 抗うつ薬(SSRI,など)・・不安やパニック発作を起こしにくくし、再発予防にも効果があります。効果が出るまでに数週間かかりますが、継続することで安定しやすくなります。
- 抗不安薬・・発作が強い時や治療初期に、一時的に使用することがあります。
依存のリスクを考慮し、必要最小限で使用します。
薬の効果や副作用は人によって異なりますので、継続的に担当医と相談しながら調整していきます。
心理的な治療・行動へのアプローチ
薬とあわせて、体の反応を正しく理解することがとても重要です。
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「動悸や息苦しさは命に関わるものではない」と理解する
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発作が起きても自然におさまる体験を重ねる
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発作を恐れて避けていた場所や行動に、少しずつ戻っていく
こうした取り組みは、パニック発作への恐怖そのものを弱める効果があります。
生活面での工夫
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カフェインを控える(コーヒー、エナジードリンクなど)
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睡眠リズムを整える
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過度な疲労やストレスをためすぎない
これらは、治療効果を高める大切なポイントです。
治療の見通しについて
パニック障害は、
「発作が起きなくなる」
「発作が起きても怖くなくなる」
という状態を目標に治療を進めます。
多くの方で、日常生活に支障のない状態まで回復することが可能です。
症状や生活状況に合わせて、無理のない治療計画を一緒に考えていきます。
よくある質問
Q1. パニック障害は治る病気ですか?
A1. はい、適切な治療を受けることで改善し、再び普通の生活に戻れる方が多い病気です。薬物治療と精神療法の併用で回復が期待できます。
Q2. どのタイミングで受診すればよいですか?
A2. 「また発作が起きるのでは」と不安が続いている時が受診のタイミングです。不安を抱えたまま過ごすよりも、早めの受診が回復への近道です。
Q3. 初めての精神科なので不安です
A3. 当院では、初診から同じ医師が担当する「担当医制」を採用しています。はじめての方も安心して受診いただけるよう、やさしくお話をうかがいます。
Q4. 女性医師に診てほしいのですが
A4. 当院では女性医師の診察にも対応しております。「男性の先生には話しづらい」という方も、お気軽にお申し出ください。
院長より
パニック障害の発作は、それ自体が命に関わるものではありませんが、経験した方にとってはとてもつらく、外出ができなくなるほど生活を制限してしまうこともあります。
「もう普通の生活に戻れないのでは…」と感じてしまうかもしれませんが、適切な治療を受ければ、必ず少しずつ楽になっていきます。
当院では、精神科専門医として長年の経験を活かし、患者さまの不安に寄り添う診療を心がけています。同じ医師が継続して診療を行うことで、安心して治療を続けていただける体制を整えています。
どうかお一人で抱え込まずに、まずはお気軽にご相談ください。
