うつ病(大うつ病性障害)
うつ病(大うつ病性障害)は、脳の働きや神経伝達物質のバランスが崩れることによって、心と体の機能が低下する病気です。
「気分が落ち込む」「何も楽しく感じない」といった心の症状だけでなく、体のだるさ、眠れない、食欲がない、動悸がするなどの身体症状が前面に出ることもあります。
うつ病は誰にでも起こり得る病気で、がんばり屋の方、責任感が強い方ほど気づかぬうちに発症することがあります。
私たち保土ヶ谷メンタルクリニックこはくでは、担当医制による継続的な診療を通じて、回復までの道のりをしっかりとサポートします。
うつ病の症状について
うつ病の症状は、以下のように精神的なものと身体的なものがあります。
精神症状
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気分が沈む、憂うつな気持ちが続く
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何に対しても興味や喜びを感じない
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集中力が落ちる、考えがまとまらない
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自分を責める気持ちが強くなる
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死にたくなるような気持ちが湧いてくる
身体症状
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寝つきが悪い、朝早く目が覚める、過眠
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食欲がない、体重が減る(逆に過食になることも)
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強い倦怠感、疲れやすい
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頭痛、肩こり、動悸、胃の不快感など
※うつ病は、身体の不調として現れることもあるため、内科や整形外科を何件も受診してから心療内科にたどり着く方も少なくありません。
うつ病の原因について
うつ病の発症には、さまざまな要因が関わっています。
心理的・社会的要因
人間関係のストレス、仕事や家庭の問題、環境の変化、喪失体験(離婚・死別)など
性格傾向
まじめ、責任感が強い、完璧主義、我慢強いタイプの方に多く見られます
生物学的要因
脳内の神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリンなど)のバランスの乱れ
身体疾患や薬の影響
甲状腺機能異常、内分泌疾患、自己免疫疾患、パーキンソン病、がん、脳血管疾患、一部の薬剤などがうつ症状を引き起こすこともあります
様々な抑うつ症状
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| メランコリアうつ病 | 全ての活動に喜びが消失し、快適な刺激にも反応がなく、朝に症状が悪化。朝早く目が覚め、食欲が落ち、自分が悪いと自分のことを責めます。日常生活に大きな支障が出る |
| 気分変調症 | 2年以上の期間、よくうつがある日が多くしかし抑うつの重症度が低いもの (持続性抑うつ症) |
| 季節性うつ病 | 1年のうちの特定の時期に(冬など)に抑うつ症状が繰り返しでてくる |
| 非定型うつ | 抑うつがあるが楽しいことには気分が明るくなり、食欲増加、過眠などがある |
| 周産期うつ | 妊娠中や出産後に発症するうつ |
うつ病の治療法について
当院では、お一人おひとりの状態に合わせたオーダーメイドの治療を行っています。
1. 薬物療法
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抗うつ薬(SSRI、SNRI、NaSSAなど)を中心に、必要に応じて抗不安薬・睡眠薬も使用。うつ病になった場合、漢方薬は効果が乏しいため、中心的な薬とすることはおすすめしていません
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効果や副作用を見ながら、慎重に処方・調整します
2. 環境調整と生活指導、運動療法
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休職や業務軽減のアドバイス、復職訓練などの説明も積極的に行っています
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食事・運動・睡眠など生活習慣の改善も重要です
3.精神療法、
認知行動療法や、対人関係療法などのうつ病への効果が確認されています。面談の中で必要性に応じて簡易的な精神療法を実施していきます。
4. 担当医制での継続的なケア
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原則、同じ医師が継続して診療を行い、状態を確認しながら治療をすすていきます。安心して通院できる体制を整えています
5. 女性医師による診察対応
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「男性医師には相談しにくい」という方にも、女性医師が対応可能です
6.高照度光療法
- 季節性の特徴を持ち冬にうつ病層になる場合、2500ルクスから3000ルクスの光を照射すると効果があるといわれています。朝または夕方2時間照射すると効果があるといわれています。
うつ病の再発について
うつ病をになったあと、5-6割の方は2回目のうつを繰り返すことが報告されています。再発を繰り返すごとに再発率があがること、そして再発を繰り返すごとにきっかけになる事柄なく再発するようになっていきます。
初めてうつ病になったときに、再発しないように、あせらず、しっかりとなおすことが重要です。
休職中は、早く復職しなければと焦りがちですが、初めての休職のときに、しっかりと休息をとり、できるかぎり体調を改善させてから復職することが、長い期間で見た時に、重要になってきます。
うつ病で発症する双極性障害
うつ病を発症したけれども、そのうち5-15%は双極性障害(躁うつ病)へと診断が変更されることが報告されています。最初に発症したうつ病のときに、躁うつ病のよくうつかどうか診断するのは難しい作業になります。
よくある質問
Q1. うつ病は治りますか?
A1. 多くの方が治療を受けて改善し、社会復帰しています。再発予防も含めて、継続的なケアが大切です。未治療の場合90%以上のかたは6か月から2年続くと考えられています。一方 抗うつ薬で治療を行うと50-70%のかたは薬で改善効果がでます。一つ目のお薬で効果が出ない場合は他の抗うつ薬への変更や、追加により、症状が概ねなくなる方が多いです。
Q2. 抗うつ薬を飲み続けるのが不安です。
A2. 概ね症状がなくなると、よくなったから薬をやめたいと思うかもしれません。特によくなって4か月間は再発の危険が高い時期となります。よくなってから最低6か月はこれまでと同じ量のお薬を内服することが再発防止のために重要です。また、1-3年間、よくなったときと同じ量のお薬を飲み続けた場合、再発予防の効果が高いこともわかっています。
Q3. どのくらいで治るものですか?
A3. 個人差がありますが、数ヶ月〜1年程度で回復に向かう方が多いです。焦らずご自身のペースで大丈夫です。
院長より
うつ病は、決して「心の弱さ」ではありません。
がんばり屋で、自分の気持ちを後回しにしてきた方が、ある日突然「動けなくなる」こともあります。
私たち保土ヶ谷メンタルクリニックこはくでは、精神科専門医が、患者さまの気持ちに寄り添いながら、一緒に回復の道を探っていきます。
つらいお気持ちを一人で抱えず、どうか気軽にご相談ください。
